歯周病治療・歯周病予防
- 歯周病がかなり進行してしまった方、諦める前に是非ご相談下さい。
歯周病 ~推計5,000万人の感染者~
歯周病とは歯槽膿漏とも呼ばれており、歯の周囲に付着したプラーク(歯垢)が歯と歯ぐき(歯肉)の隙間に入り込んで炎症を起こす病気です。
歯周病を放置しておくと、出血や腫れが起こり、膿が出たりして、やがては歯を支える歯槽骨(しそうこつ)を破壊し、最後には歯が抜け落ちるという結末が待っています。
歯周病は、虫歯と違い初期段階では痛みを感じる事が少ない点です。つまり自覚症状がないこの病気は、軽度の人から重度の人までを含めると推計で5,000万人、30歳以上の人の約8割がかかっていると言われています。
歯並びやホワイトニングには関心があっても、歯周病のケアは見落としがちなのではないでしょうか。「歯周病は、口の中だけの問題ではありません。歯周病は歯を失うだけでなく、心臓病や糖尿病などの全身疾患にも悪影響を与える事が分かっています。
「歯を失う」「健康を害する」そうならない為には、自分の歯周病の原因を正しく知り、適切な対症療法を受ける事が重要です。勿論その発見と対応が、早ければ早い程(早期発見・早期治療)に越した事はありません。
歯周病がかなり進行してしまった方、他院で「抜歯です。」と言われてしまった方、諦める前に是非ご相談下さい。
歯周病セルフチェック
歯周病チェックリスト
あなたは大丈夫? 次に挙げる項目をチェックして、自分のお口の状態を知りましょう!
- はを磨くと歯ブラシに血が付く
- 歯茎に赤くはれた部分がある
- つめたい水を飲むと生え際がしみて痛い
- 口臭が気なる
- 歯がグラグラする、噛みにくい
- 歯と歯の間に物が詰まりやすい
- 歯が以前より長くなった気がする
- 朝起きた時、口の中が粘っている感じ
- 歯茎から膿が出たことがある
- 歯茎の周りに歯石がついている
如何でしょうか?
1つでも心当たりがある方は、歯周病の疑いあります。是非早めにご相談下さい。
歯周病の進行と原因
歯周病の進行
● 健康な状態
歯と歯茎の隙間(ポケット)もなく、歯茎が引き締まっています。
● 軽度歯周病
歯茎が赤く腫れあがり、歯を磨いたり硬い物を食べると出血する事もあります。
● 中度歯周病
ポケットの炎症が慢性化し、骨が溶け始めます。口臭もあり、歯が浮いたような感じがします。
● 重度歯周病
歯根を支えている骨がほとんど溶けてしまい、歯根が露出し歯のぐらつきが酷くなります。
歯周病の原因
- 歯周病は歯周病菌による感染症です。
- 生活習慣やストレス、唾液分泌量の低下(ドライマウス)
- 一部の歯を支える骨に噛む力が集中して負荷がかかっている場合。(噛み合わせの悪さ)
歯周病の主な原因は細菌感染です。その発症にはA.a.菌やP.g.菌など数種類の細菌がかかわっており、歯垢(プラーク)を長期間放置する事で、バイオフィルムという細菌集団の膜が歯に強固に付着し、歯周病を進行させるのです。
口腔内には約400種類の微生物が存在します。微生物が凝集し、歯面に付着した状態がバイオフィルムです。例えて言うなら、バスタブの内側に一層付着する水垢のような存在です。
歯周病菌も虫歯菌もカビの菌(カンジタ菌等)といっしょに、お口の中で感染や炎症を引き起こす事が近年わかってきました。どなたのお口の中にも300~400種類のもの細菌が存在します。細菌と食べカス、唾液の酵素が反応して48~72時間位でプラーク(歯垢)という歯の表面に付着するネバネバした白いものになります。これが炎症を引き起こすのです。
歯周病を悪化させる要因が、歯周ポケットの中に隠れて見えない歯石と喫煙です。歯石とは、プラークが固まったもので、骨の吸収に悪影響を及ぼします。
目で見えるところに付く歯石よりも、歯と歯ぐきの隙間に隠れて見えない歯周ポケットの中の歯石(歯肉縁下歯石=しにくえんかしせき)が歯周病を悪化させます。歯石は、歯ブラシでは除去できないので、歯科衛生士の協力が必要になります。
当院で施術する歯周病治療
- 患者様ごとに原因の解明と治療計画を立案
- 薬で歯周病菌退治(歯周内科治療)
- 歯周病で失った骨を取り戻す歯周組織再生療法
歯周病治療で最も重要な事は、歯周病の原因となるプラーク(歯垢)や歯石を除去(スケーリング)し、歯周病菌を徹底的に取り除く事です。しかし、歯石や歯周ポケットの奥のプラーク(歯垢)は、ご自宅での歯磨きでは除去できません。その為、歯科医院での専門的治療・クリーニングが必要となります。
歯周病は、本人に自覚がないままに進行するという病気であるために、当院では、歯周病が進行していると思われる患者様には充分に歯周病に関するご説明を行い、治療の必要性をお話しするようにしております。
歯周病治療 6つのステップ
大切な歯を歯周病で失わない為に
歯周病の治療には、患者様それぞれにあった計画的な治療が必要となります。一般的に歯周病治療は以下のようなステップで行われます。
1. プラークコントロール
プラークコントロールは、歯周病治療として最も重要かつ基本的な治療です。検査の結果を元に、まず歯の表面のプラーク(歯垢)の除石を徹底的に行います。患者様には、正しい歯磨き(ブラッシング)の仕方をご指導、身に付けて頂きます。
2. バイオフィルムの除去
バイオフィルムとは、口腔内に存在する微生物が凝集し歯面に付着した状態のものです。このバイオフィルムは、ホームケアによる歯磨きでは簡単に除去する事はできません。PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)により、バイオフィルムを完全に除去します。
3. プラークコントロールの確認
歯垢などを除去した後に充分な歯磨き指導を行い、2週間実践して頂きます。その後、歯垢や歯肉について2度目の検査を行い、変化を確認致します。もし何も変化がなければ、治療計画の見直し等を行います。
4. リスクファクターの改善
その患者様にとって、何が原因で歯周病が進行してしまうのか、その要因・原因を徹底的に調べ、対策を施します。
5. 再検査
4で行った対策や指導が有効に働いているかを確認するために、再度検査を行います。
6.より良いお口の環境を得るための治療
より良い口内環境を実現し、歯と歯周組織を長持ちさせる為の治療に移行します。
ご自身で歯周病を自覚され、治療を希望して来院される患者様場合、既に歯周病の症状が現れており、かなり病状が進行しているケースが多く、治療に要する期間も長くなります。治療が早く終わるのに越した事はありませんが、先を見据え、じっくりと腰を据えて治療を受けて頂きたく思います。
様々な歯周病治療法
薬で治す歯周内科治療
歯科界の新しい分野「歯周内科学」。これまでとはまったく異なった新しい考え方、つまりお薬で歯周病を治してしまう治療の総称です。
この治療方法には4つの大きなポイントがあります。
- 位相差顕微鏡での菌の確認
- 細菌の除去薬剤の内服
- カビの除去薬剤、あるいはカビ取り歯磨き剤による歯磨き
- 除菌後の歯石取り
特に1は、非常に大きなポイントで、歯周病菌いるのか、カビが多いのか等を位相差顕微鏡で確認し、適切な薬を選択します。
このように治療方法が発展したのも、歯周病が歯の問題だけにとどまらず全身疾患にも悪影響をおよぼす恐ろしい病気である事です。更に、それがほとんどの方に関係がある為です。
歯周組織再生療法
失った歯周組織を再生。「抜くしかない」と言われた事があり、抜くのはちょっと・・・と思われている方へ
以前は歯周病で失った骨は元に戻す事ができず、その骨に支えられていた歯は抜くしかありませんでしたが、近年では歯周病治療の進歩により、骨の再生が可能となりました。
次亜塩素酸水
口腔内の細菌を除去する次亜塩素酸水
次亜塩素酸水はバイオフィルムを破壊する効果があります。お口の中の雑菌などを消毒・破壊して、口臭の発生・プラークの形成を抑制し、歯周病や虫歯の予防が期待できます。
歯周ポケット検査のすすめ
歯周ポケット検査で現状を把握しましょう。
歯周ポケット検査により歯茎の中をよく調べる事で、歯周病の進行状態や回復状態をチェックする事ができます。
最後に
「歯周病・歯槽膿漏」は治らないとあきらめてはいませんか?
歯周病の進行は、治療と予防とメインテナンスで食い止める事ができます。
歯周病も虫歯も感染症の病気ですから治す事が可能です。「私の歯槽膿漏・歯周病は治らない」とあきらめていらっしゃる患者様でも、きちんとした治療と予防処置を行えば歯肉が引きしまり、バランスが取れてくると、グラグラした歯もガッチリしてきます。
まずは今日から、歯ブラシで汚れを取る事から始めましょう。健康の源は「しっかりかみ砕いて栄養が取れる事のできるお口の中」です。
参照サイト
最後に、歯周病菌によって引き起こされる全身疾患やそのリスクについて理解を深めて頂きたいと思います。
● 歯医者が語る、歯周病治療と予防について
歯周病とその治療・予防について詳しく解説。近年クローズアップされてきました「お薬による歯周病治療法=歯周内科治療」等、一人でも多くの歯周病で悩む患者様のお役に立てる事を心から願っております。
歯周病・歯周病治療:
PCP丸の内デンタルクリニック
(千代田区丸の内の歯科医院・歯医者さん、東京駅 八重洲南口 徒歩1分)